20代後半の頃、エンジニアに憧れてプログラミングスクールに通っていたのだが思った以上に闇が深かった。
憧れを持ってプログラミングスクールに行くか悩む人も多いが、実はIT業界で仕事をしたい人を搾取する仕組みが出来上がっているんだ。私がプログラミングスクールに通っていたのは7年前ほど前の話だが、現状はあまり変わってないっぽい。
ということで今回はプログラミングスクールの闇を暴いていく。プログラミングスクールに行くか悩んでいる人は参考にして欲しい。
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ITの仕事に憧れる
かく言う私もIT業界に憧れた口で、プログラミング言語を覚えてエンジニアとして年収1000万などの甘い言葉がネットで流れていた。これは今でも言われているし実際に一部のエンジニアはそうなんだと思う。
工場で肉体労働をしていた私からしたらエンジニアの仕事はとても魅力的で憧れの仕事だった。
しかも当時は仮想通貨で失敗しており貯金もあまり無くお金が欲しかった。仮想通貨は今でも憎い。
これと言ったスキルも無く、貯金もあまり無い追いこまれた状態でエンジニアは一筋の光のように思えたんだ。
未経験は難しい
とりあえず未経験でIT関連の仕事を探してみたんだけど、中々良い求人が見つからない。
俗に言うブラック企業みたいな所しか募集していなく、条件の良い求人は基本経験者のみ。未経験スキル無しでの就活に限界を感じていたんだ。
それでも諦めずに調べて続けていたらプログラミングスクールに出会った。いや出会ってしまったと言うべきかも知れない。
プログラミングスクールの存在を知る
どうやらプログラミングスクールに通えば、未経験からある程度プログラミングの知識を付けてエンジニアとして仕事が出来るっぽい。
未経験でブラック企業に就職して消耗するくらいなら、初めに高いお金を払ってでも条件の良い会社に就職した方が良いような気がしたんだ。
ただ当時はまだプログラミングスクールが乱立しており、テックキャンプのような有名なプログラミングスクールが無い時代。
ということで近場のプログラミングスクールをしらみつぶしに検索することにしたんだ。
1番安いプログラミングスクールを選ぶ
ただプログラミングスクールの値段を調べてみると思った以上に高い。50万くらいするのはザラ。
仮想通貨で大損こいた私からすると、とても手を出せる金額では無かった。諦めかけていたんだけど一つだけ3ヶ月の短期で20万のプログラミングスクールがあったんだ。
20万ならギリ出せる。そう思った私は藁をも掴む思いで20万のプログラミングスクールに入校することに決めた。
とりあえずプログラミングスクールで最低限の知識だけ学んで、後は実務で覚えればいいかと当時は思っていた。
最悪の環境だった
1番安いプログラミングスクールに入校したわけだけど、プログラミングスクールと言っても小さな会議室を一室借りてそこにパソコンなどを無理やりぶち込んだ感じだった。
これは見学の時に観たからまあ分かってはいたので、気にせずにプログラミングの勉強を始めたんだけどパソコンが古臭い。多分中古でまとめて買い取ったんだと思う。
ちょっと重い動きをするとパソコンがカクカクし出す。事務作業ならまだしもプログラミングを学ぶ場所でこれはキツイ。ストレスの溜まるパソコンで学ぶことが確定してかなり萎える。
テキストは白黒
勉強用のテキストが配られたんだけど、これがまさかのコピー用紙で印刷したペラペラのテキストだった。
しかも全部白黒。せめてカラーくらいにはして欲しい。セコすぎる。
縮小して無理やりA4サイズにしてるから文字も小さくて見えにくい。渡辺謙なら「小さくて見えなあい!」とブチギレてると思う。
1番ヤバいのはある程度進むことに新しいテキストが必要になるんだけど、新しいテキストにする度にテキスト代という謎のお金が発生して2000円ほど徴収されるんだ。
2000円払ってクソみたいなテキストを貰う。同じ2000円でAmazonでプログラミング本を買った方が絶対良い。
先生がヤバい
テキストはクソだけど、先生が一人在住しているのでその先生に聞けることがプログラミングスクールの強み。なので「まあいいか」と無理やり納得していた。
ただこの先生がヤバかった。プログラミングの知識がほぼ無いんだ。約3ヶ月プログラミングスクールに通っていたんだけど、プログラミングに関しての質問に答えたことは一度も無かった。
仮にプログラミングについて質問したら、とたんに機嫌が悪くなり口調が荒くなる。なんだコイツは。
どうやら先生というより見張り的な立場でいるらしかった。聞いてた話と違う。偉そうにしていて、ずっと新聞紙を読んでいるだけだった。
結局分からないところはコソコソスマホで調べることになるという、よく分からない状態になっていたんだ。
休憩所も無い
これは私も盲点だったんだけど、通っていたプログラミングスクールは休憩所が無かったんだ。
休憩室がないので休憩時間は狭い会議室で過ごさないといけない。周りもオタクみたいな生徒しかおらず会話も弾みそうにない。なので休憩時間の度、外に出てボーッとしていた。
昼食も会議室で食べれないことは無いのだが、パソコンは汚してはいけなかったので毎回外食。
休憩所のないプログラミングスクールは思った以上にキツイので注意して欲しい。
就活がいよいよ始まる
最悪の環境で約3ヶ月を過ごしたのだが、いよいよ就活をしないといけなくなった。
ぶっちゃけプログラミングの知識は全く付いてなかった。専門用語が少し分かったくらい。自宅で勉強した方が絶対良かったと思う。
ただ腐ってもプログラミングスクール。コネみたいなもので良い会社を紹介してくれるかもと期待していたんだ。
まさかのハロワ未経験歓迎を紹介される
そしてある日、先生というか見張りの人から就職先を紹介されたんだ。
「流石に紹介はあったか・・・。」とホッとして紹介してくれた求人を見たんだけど、まさかのハローワークの求人をコピーしたものが出てきた。
しかも未経験歓迎の会社。プログラミングスクールに通わなくても良い求人だったんだ。これじゃ何のためにプログラミングスクールに通っていたのか分からない。
学習内容もクソ、紹介した求人もクソ。この時点で完全に冷めた私は学習途中だったがその日以降プログラミングスクールに行くことを辞めた。
しばらくしたら潰れていた
その後時は経ち、テックキャンプなど有名なプログラミングスクールが確立されプログラミングスクール業界は熟成していった。
ある日ふと気になって自分の通っていたプログラミングスクールを調べてみたら当然というか潰れていた。
私の時代の場合、プログラミングスクールが乱立していて粗悪なのも多かったので今はかなりマシにはなっていると思う。
Slerの闇が深い
ある程度健全化されたプログラミングスクールだが、まだ闇が深い。
先ほどから私が言っている条件の悪い会社というのがSlerというものなんだ。
Slerを簡単に説明するとIT業界の派遣社員のようなもので、IT関連の会社で必要な人材がSlerで派遣されるというもの。
ただIT関連の会社だからITの仕事が出来る訳では無く、基本誰でも出来る雑務のみが大半らしい。そしてプログラミングスクール上がりの大半はSlerに就職して雑務をやらされる未来しかないんだ。
もちろんそれ以外の道があるかも知れないが、プログラミングの知識がよほど無い限りちゃんとしたIT関連の仕事ができない仕組み。
地方や年齢制限に厳しい
それにIT業界で仕事をするにしても地方や年齢制限の問題が出てくる。
まず東京以外の地方ではIT関連の仕事は少なく、エンジニアとして力を付けたいのなら東京に行くのは必須。
よくエンジニアがリモートワークで好きな場所で仕事が出来ると言われているが、半分本当で半分嘘。リモートワークのエンジニアで働いてる大半は、東京でしっかり実務を積んでいるんだ。
更にキツイのが年齢制限が厳しいということ。エンジニア35歳定年説があるくらい若い人じゃないと厳しい。
これは一度プログラミング言語を学んだから大丈夫という訳ではなく、プログラミング言語がアップデートされる度に再度勉強し直さなければいけないんだ。
それで通用するのがせいぜい35歳ぐらいまでだろういうのでこの定説が出来上がっている。エンジニアは思った以上に現実は厳しい。
モチベーションがよほど無いと無理
もちろん30代以降でエンジニアで活躍している人もいるが、20代の若い頃からエンジニアで活躍した人が大半で、未経験で30代からエンジニアで活躍している人は少数しかいないはず。
実際にプログラミング言語を触ったことがある人なら分かると思うけど、マジで難しいし意味不明。
英語を元に形成されたプログラミング言語が大半なので、エラー内容の言語は英語。プログラミング言語と英語を同時に学んでいるような気分になる。
ぶっちゃけ私のように3ヶ月で習得するのは無理。2〜3年の専門学校に入ってじっくり学ばないとプログラム言語は習得できないんだ。
別に時間とお金を当てる
ここまで読んでくれた方は、プログラミングスクールの闇の深さが分かっていただけたかと思う。
20代で時間とお金にゆとりがあるならIT専門学校に2〜3年通う選択肢もあるが、お金があまり無い・30代以降の方はIT関連の仕事はオススメできない。
時間とお金を無駄にするのは目に見えているので、他のことに時間とお金を使った方が絶対良い。
個人的に乙四やフォークリフトなどは簡単に取れる割には求人数も多く、効率の良い資格で有名。
後は第二種電気工事士はマジでおいしい資格で有名。この資格さえ持っていれば仕事に困ることはないし、安定した仕事が手に入りやすい。
私のようにエンジニアに憧れて、限りある時間とお金を無駄にして欲しく無い。プログラミングスクールの闇を知り一人でも健全な道に進むことを祈る。
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